
フロン行程管理票の書き方|引取証明書までの受け渡し管理
フロン行程管理票の書き方|引取証明書までの受け渡し管理
フロン行程管理票とは、第一種特定製品の廃棄等に伴うフロン類の引渡しについて、回収依頼書・委託確認書・引取証明書の情報と受け渡しを追跡するために使われる書面群を指します。
法は特定の市販様式を唯一の様式とは定めず、当事者・機器・引渡先等の必要事項と書面の交付・回付・保存を定めるため、受託会社は各書面の役割を分けて管理します。廃棄等実施者が充塡回収業者へ直接引き渡すか、引渡受託者を介すかで、回収依頼書と委託確認書を使い分けます。
第一種フロン類充塡回収業者は、引取り後に引取証明書を交付又は送付します。第一種特定製品廃棄等実施者、第一種フロン類引渡受託者、第一種フロン類充塡回収業者では、受け取る書面と保存する写しが異なるため、案件ごとに交付日、回付先、受領日を記録することが重要です(フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律(平成13年法律第64号)43条・45条、2026-08-06確認)。
行程管理の書面・役割早見表

行程管理では、廃棄等実施者から引渡先までの経路と、引取り後に戻る証明の経路を分けます。次の表は、法定書面の情報を当事者、受け渡しイベント、管理証跡へ対応させた独自編集フレームです。
| 書面 | 作成・交付者 | 相手方 | 目的・主な記載 | 回付 | 保存 |
|---|---|---|---|---|---|
| 回収依頼書 | 廃棄等実施者 | 充塡回収業者 | 当事者、機器、所在、登録番号、交付日 | 直接交付 | 廃棄等実施者が写しを3年 |
| 委託確認書 | 廃棄等実施者 | 引渡受託者 | 当事者、機器、所在、交付日 | 再受託者又は充塡回収業者へ回付 | 廃棄等実施者と回付した引渡受託者が各写しを3年 |
| 再委託承諾書面 | 廃棄等実施者 | 引渡受託者 | 再受託者の氏名又は名称、住所、承諾 | 写しを委託確認書へ添付 | 法43条4項に基づき双方が保存 |
| 引取証明書 | 充塡回収業者 | 廃棄等実施者、引渡受託者 | 引取対象、終了日、種類別の量等 | 直接交付又は送付・写し交付 | 廃棄等実施者、引渡受託者、充塡回収業者が各3年 |
回収依頼書・委託確認書の写しは廃棄等実施者が3年、委託確認書を回付した引渡受託者はその写しを3年保存します(フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律施行規則(平成26年経済産業省・環境省令第7号)32条・39条、2026-08-06確認)。引取証明書とその写しも、当事者ごとの文書を3年保存します(同規則43条・48条、2026-08-06確認)。
回収依頼書と委託確認書の使い分け
廃棄等実施者がフロン類を充塡回収業者へ直接引き渡すときは、回収依頼書を交付します。他者へ引渡しを委託するときは、委託契約の締結後、遅滞なく委託確認書を引渡受託者へ交付します。機器の運搬だけを委託する場合は、法43条2項の引渡し委託から除かれます(同法43条1項・2項、2026-08-06確認)。
回収依頼書は充塡回収業者ごと、委託確認書は引渡受託者ごとに交付し、機器の種類・数や相手方に相違がないか確認します(同規則28条・30条、2026-08-06確認)。市販の「行程管理票」という名称だけで判断せず、実際の引渡方法と必要事項で使い分けます。
引取証明書で引渡し完了を確認する
充塡回収業者が直接引き取った場合は廃棄等実施者へ引取証明書を交付し、引渡受託者を介した場合は廃棄等実施者へ送付するとともに、引渡受託者へ写しを交付します。廃棄等実施者は証明書で引渡しの終了を確認します(同法45条1項〜3項、2026-08-06確認)。
引取証明書には、当事者、第一種特定製品の種類・数と所在、充塡回収業者の登録番号、交付年月日、引取終了年月日、フロン類の種類ごとの量を記載します(同規則41条・44条、2026-08-06確認)。交付・送付は引取り後速やかに行います(同規則42条・45条、2026-08-06確認)。
記載項目と交付・回付先

書面は名称だけでなく、誰が、どの機器について、誰へ、いつ交付・回付したかを照合します。業務用空調の使用中に行う点検記録とは目的が異なるため、業務用空調のフロン点検|受託点検会社の簡易・定期点検と記録簿運用の進め方と台帳上でも区別します。
廃棄等実施者・機器・回収業者を特定する
回収依頼書には、廃棄等実施者の氏名又は名称・住所、第一種特定製品の種類・数、充塡回収業者の氏名又は名称・住所を記載します。省令事項として交付年月日、機器の所在、充塡回収業者の登録番号も必要です(同法43条1項、同規則29条、2026-08-06確認)。
委託確認書には、廃棄等実施者、機器の種類・数、引渡受託者の氏名又は名称・住所に加え、交付年月日と機器の所在を記載します(同法43条2項、同規則31条、2026-08-06確認)。物件名だけで管理せず、設備IDと設置場所を照合し、同型機の取り違えを防ぎます。
再委託時の承諾・回付・写しを管理する
引渡受託者が引渡しを再委託するときは、あらかじめ廃棄等実施者へ再受託者の氏名又は名称・住所を明らかにし、承諾書面の交付を受けます。契約締結後は再受託者の情報と回付年月日を委託確認書へ記載し、承諾書面の写しを添付して回付します(同法43条4項・5項、同規則35条・36条、2026-08-06確認)。
充塡回収業者へ引き渡すときは、委託確認書へ回付年月日、充塡回収業者の氏名又は名称・住所・登録番号を記載します(同法43条6項、同規則37条・38条、2026-08-06確認)。回付者、受領者、日付、添付した承諾書面の写しを一つの履歴に残します。
書面を受け渡す4ステップ

回収案件は、対象と引渡方法の確定、依頼書面の受け渡し、引取り後の証明、保存と未着確認の4工程で進めます。書面を作成した時点と相手方が受領した時点を分け、引取証明書が戻るまで案件を完了にしません。
Step 1 廃棄等実施者・機器・引渡方法を確認する
廃棄等実施者、物件、第一種特定製品、機器の種類・数、所在、冷媒の引渡方法を確認します。充塡回収業者へ直接引き渡すのか、引渡受託者へ委託するのかを決め、相手方の名称、住所、登録番号等を確認します。
受託設備会社が廃棄等実施者、引渡受託者、充塡回収業者のどの立場で関与するかも明確にします。義務主体を置き換えず、自社の書類作成、回付、回収、保存の担当範囲を契約と案件情報へ記録します。
Step 2 回収依頼書又は委託確認書を受け渡す
直接引渡しでは、機器と充塡回収業者の情報を照合し、フロン類を引き渡す際に回収依頼書を交付します(同規則28条、2026-08-06確認)。委託では、引渡受託者の情報を照合して委託確認書を交付し、再委託があれば承諾と回付の履歴を追加します。
交付日、交付者、受領者、原本・写しの所在を記録します。書面番号を独自に付ける場合も設備IDと関連付け、同じ物件で複数の回収案件が進んでも混在しないようにします。
Step 3 回収後に引取証明書を交付・送付する
充塡回収業者は、引取り後速やかに引取証明書を交付します。引渡受託者を介した案件では廃棄等実施者へ送付し、引渡受託者へ写しを交付します(同法45条1項・2項、同規則42条・45条、2026-08-06確認)。
受領側は、対象機器、当事者、登録番号、引取終了日、種類ごとの量を依頼書面と照合します。未記載や相違を見つけた場合は完了にせず、確認内容と対応状況を記録します。
Step 4 写し・受領日・未着対応を記録する
廃棄等実施者は回収依頼書又は委託確認書の写しと受け取った引取証明書、引渡受託者は回付した委託確認書の写しと受け取った引取証明書の写し、充塡回収業者は交付・送付した引取証明書の写しを保管します。主体と文書を取り違えず、それぞれの起算日を記録します。
未着確認日は回収実施予定日ではなく、回収依頼書又は委託確認書の交付日を起点に設定します。30日と、解体工事の契約に伴う委託確認書の90日を区別し、期限前にも回収状況と送付先を確認します(同規則46条、2026-08-06確認)。
保存義務と証明書未着を管理する

保存は「行程管理票を一式3年」とだけ覚えず、義務主体、対象文書、起算日を分けます。引取証明書が所定期間内に届かない場合は、廃棄等実施者が確認と報告を行う経路も管理します。
書面の保存期間は3年(主体別に整理する)
廃棄等実施者は回収依頼書又は委託確認書の写しを交付日から3年保存します。引渡受託者は回付した委託確認書の写しを回付日から3年、充塡回収業者は交付又は送付した引取証明書の写しを3年保存します(同規則32条・39条・43条・48条、2026-08-06確認)。
廃棄等実施者が受領した引取証明書と、引渡受託者が受領したその写しも3年です(同規則48条、2026-08-06確認)。点検報告書の保存期間|設備別の保管年数早見表と受託点検会社の記録管理で設備横断の違いを確認し、フロン書面の明示された3年を他設備の報告書へ一律転用しません。
証明書が所定期間内に届かない場合の確認経路を持つ
引取証明書を受ける期間は、回収依頼書又は委託確認書の交付日から30日です。ただし、解体工事の契約に伴い委託確認書を交付する場合は、その交付日から90日です(同規則46条、同法45条4項、2026-08-06確認)。
期間内に届かない場合や必要事項の未記載・虚偽記載がある場合、廃棄等実施者は都道府県知事へ報告します。報告は速やかに、交付した回収依頼書又は委託確認書の写しを提出して行います(同法45条4項、同規則47条、2026-08-06確認)。
設備HUBで機器・回収・書面をつなぐ

設備HUBでは、顧客・物件・設備台帳、カスタム項目、点検予定、担当者割当、写真・数値・メモ、監査ログを利用できます。設備台帳の作り方|受託点検会社向け項目テンプレートの5階層へ、回収案件と書面の受け渡し履歴を関連付けます。
機器、回収日、業者、証明書、保存期限を案件化する
設備IDへ、廃棄等実施者、引渡方法、引渡受託者、充塡回収業者、回収依頼書又は委託確認書の交付日、引取日、引取証明書の受領日を登録します。主体別の保存文書、保存起算日、3年後の確認日もカスタム項目で分けます。
設備HUBが書面の法令適合や当事者の資格を自動判定したり、行政へ電子報告したりすることはありません。受託会社が確認した情報、書面の所在、未着確認、担当、対応履歴を一つの機器へつなぎ、引継ぎ時にも証跡をたどれる状態にします。
設備HUBなら、機器ごとに回収依頼書、委託確認書、引取証明書の交付・受領日と保管場所を関連付けられます。未着確認と主体別の保存管理を、担当者と監査ログへつなげられます。
よくある質問
行程管理票は法定の統一様式ですか
フロン法は必要事項と書面の交付・回付・保存を定めますが、特定の市販様式だけを法定唯一様式とはしていません。必要事項を満たす現行様式を所管窓口で確認します。
回収依頼書と委託確認書の違いは何ですか
廃棄等実施者が充塡回収業者へ直接引き渡すときは回収依頼書、引渡しを他者へ委託するときは委託確認書を使います(同法43条1項・2項、2026-08-06確認)。
引取証明書は誰が交付しますか
第一種フロン類充塡回収業者が、引取り後速やかに交付又は送付します。直接引渡しは廃棄等実施者へ交付し、引渡受託者を介す場合は廃棄等実施者へ送付して受託者へ写しを交付します(同法45条1項・2項、同規則42条・45条、2026-08-06確認)。
書面は3年保存ですか
3年です。廃棄等実施者の回収依頼書等の写しは施行規則32条、引渡受託者の委託確認書の写しは同39条、充塡回収業者の引取証明書の写しは同43条(同48条で準用)で、いずれも3年と定められています(2026-08-06確認)。
まとめ
フロン行程管理票は一つの市販様式名ではなく、回収依頼書、委託確認書、引取証明書を当事者間で受け渡し、引渡しの完了まで追う書面群です。直接引渡しと委託を分け、再委託時の承諾と回付、引取後の証明書交付まで記録します。
主体別の書面は3年保存し、引取証明書の未着は交付日から30日、解体工事の契約に伴う委託確認書では90日を区別します。設備IDへ書面、相手方、日付、担当を結び付ければ、未着報告と保存の見落としを防げます。
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フロン書面を機器別管理
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